ラグビーのルールは毎年少しずつですが変わります。シーズンが年末年始をまたぐので「年度」という表現が使われるますが毎年変わっています。これはルールの明確化(公正さ)と選手の安全性を求めての結果なので良いことだと思います。もちろん試合の流れを良くするというのも目的の1つです。

ラグビーのルールの始まり

なぜ毎年ルールが変わっているかというと、ラグビーは歴史は古いですがフットボールを2つに分けたような始まり方をしています。
始まりはサッカーの試合中にウェブ・エリスがボールを持って走ったことからともいわれているけど、町どうしのボールの奪い合いの祭りからゲーム性を持ってきたのがラグビーだともいわれている。
いずれにしても昔のことなので定かではありませんがルールは合ってないようなものだったと思われます。

そのためアメリカンフットボールのようにルールができて始まったスポーツでなく、
ルールが後からついてきているスポーツなのでルールが変わってきているといっても良いでしょう。

ルールが変わる理由

現代ではある程度ルールも確立しているのですが、やはり身体のぶつかり合いがあるので危険をともなうスポーツであることに変わりありません。
テレビカメラによる判定も導入されていますが大会規模にもよるしプレーの一部にのみです。
レフリー(マッチオフィシャル)による判定がほとんどなのですが人間がやることなので見逃しもあります。
そのため微妙な判定をせざるを得ない状況も多いです。
公正さが常に保たれるわけでもないし、危険が減るわけではないのでルールによって判定基準をできるだけ分かり易く、明確にしていくしかないのです。

高校生の大会では全国大会くらいになるとレフリーも公正さを感じますが、地方大会を見に行くとひどい県もありますね。
素人がみていても見えてない、ルール知らないでしょ?といいたくなるひどいレフリーいますよ。
高校生がルールを知らないだろう、と甘く見ているのかもしれませんが、勉強不足のレフリーより高校生の方がルールを知ってます。
監督などはルール勉強している人が多いから、審判に文句言いたいだろうけど、レフリーには誰も文句言えないのです。

レフリーが間違えていてもそのままプレー続行です。

ルールの改正は、その度にでもルールに触れる機会が増えるので良いことです。
選手も監督やコーチもレフリーもです。

ただ、目的はそれではなく、公正さ、安全性、試合を滞りなく進める、それが本来の目的です。

選手達はルールを知っているか

はっきりいっていいと思いますが、日本のラグビー選手はあまりルールに詳しくないと思います。
最近ではレフリーと選手とで試合中会話をすることも増えたそうですが、昔はほとんど話をしなかったそうです。
何故反則なのかもわからずプレーを続けていたのです。
今では試合中、何故反則なのか説明している場面をよく見ると思いますが、ルールをわかってればそれほど説明は必要ありません。
良く聞いていると「解釈が違っている」とレフリーがいっているのが聞こえるときもあります。

高校生の試合だとレフリーによるけどかなり説明が丁寧ですよね。
(花園クラスの全国大会でないとあまり見ない光景ですけど)
あれってルール知らないからですよね。
知っていれば説明の必要無いですから。

もし、戦力が同じ2つのチームがあればルールをより知っていて、活かせるチームが勝ちます。
ルールギリギリのプレイができれば戦術も増えて、微妙なところで差がつくので強いチームが出来上がります。
ルールをよく知っている選手のプレーは観客を驚かせることも多く、注目されることが多いです。

トップリーグの選手がインタビューに答えてた記憶があるのですが、
「ルールは理解できてますか」
の問に、
「試合中にレフリーに聞くこともあります。笑」
と答えていました。
「だからルールに詳しくなくてもラグビーできないわけではないからみんなラグビーやろう!」
といいたかったようです。

ルールは知らなくていいか?

選手は出来るだけ知っている方が有利にプレーできます。
これは間違いありません。
ルール内のプレーは反則でも何でもないので判断が速くなり展開が速くなりますからね。
相手チームは訳もわからず反則を犯すことが多くなるからです。
試合の途中や結果で「ペナルティー」の数が比較されますがペナルティーの少ないチームが優位に試合をしているのは確かですよね。

ラグビーって割と頭の使いどころ多いんですよ。
選手は肉体的に強くするための練習、指導陣は頭を使って戦術を立てるといえる部分はありますけど。笑

頭使わないチームどうしだと、ルールというより、肉体的に、経験的に優位な方がほとんどの試合で勝ちます。
もちろんルールは知っていてもラグビーがまともにやれるだけの肉体と練習は必要ですよ。

選手もルールを知っていれば指導陣も余計な指導を省くことができるので、
できるだけルールは知っておいた方が良いと思います。

ルールは全て知っておく必要があるのか

これはありません。
ラグビーの世界レベルの大会でもルールを知らない選手はいます。
というより、
走って、ぶつかって、1つひとつ冷静に判断しながらプレーするというのは無理です。

最終的にはルールの適用はマッチオフィシャルがすることになるので、
ルールを知っていても反則をとられることだってある訳です。

プレーする側にとってはルールはある程度知っていれば後はひたすら身体で覚えるだけの練習をするしかありません。
細かいルールの適用場面などは年に何度もありませんから、ある程度の基本ルールを覚えたらひたすらプレーに集中しレフリーに任せる、それが選手のあり方になるのだといえるでしょう。

全てのルールを知らなくてもプレーできるし、観戦も楽しむことができます。
特に観る際に必要なルールはそれほどありません。

何故なら、
ボールを持っている側が攻めていて、
点数の多い方が勝つ、
それがラグビーだからです。

ルールを説明する前にラグビーの前提をお伝えしておくと、
「ラグビーはボールを持っているプレーヤーが先頭で、立ってプレーをする紳士のスポーツ」
ということです。

これに反することをすれば反則となる、と思っておけばおおよそ大丈夫。

ルールは年々変わります。
正式採用の前に「テスト採用」としてお試し期間のようなものもあります。

2017-2018シーズンテスト採用ルール

だから、全てを知っておく必要はありません。

もちろん激しいスポーツなのでケガはつきものですし、絶対安全なんてことはありません。
しかし、基本的なルールを知っていればプレーできるし、観る方も十分楽しめるスポーツですよ。